今回は実際に患者さんの骨に埋入されるインプラント体についてのお話です。いろいろなインプラントのサイトで一般的に解説されているインプラントとは異なるものについて取り上げてみました。
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左のイラストのインプラントはドイツ・オラトロ二クス社のバイコーチカルというインプラントです。名前のとうりバイ=両方の、コーチカルボーン=皮膚骨(骨の表層の硬い部分)によりサポートされているインプラントです。
インプラントが骨に埋入される部分と歯が被る部分が一体となっています。
このタイプのインプラントの原型はフランスで45年前に開発されその後、日本でも改良されたシェルシエブインプラントと呼ばれているものです。 |
ただ、開発のコンセプトは両の皮質骨による確実なサポートを特徴としています。またインプラントについているネジの部分が刃になっておりこの部分の切れ味は素晴らしく、おそらくこれ以上のものは望めないでしょう。一体形成されたインプラントにこれだけの切れ味と強度を持たせるあたりはドイツ伝統の刃物の加工技術と言えるでしょう。
もう一つの特徴は術式が非常にシンプルな点にあります。症例によっては歯肉を切開することなく埋入が行えます。また、インプラント自体に螺旋状の刃が付いているので通常のインプラント手術に比べ、ドリルによる骨を削る量が少ないため術後の腫れや痛みが少なくなります。(下図・手術ステップ参照)また、治療期間が非常に短いため、これからますます増える、高齢者に優しいインプラントとして、すでにドイツを中心としたEU圏では普及が進んでいます。
欠点としてはインプラント自体の長さが長くなるため、埋入方向が制限されるなどの術式が難しくなることと、審美性の高い上部構造を作るのが難しい点です。
D.G.Z.Iドイツインプラント学会認定医・指導医
Jiro Yamada